不動産コラム

不動産売却で健康保険料は上がる?影響や金額目安、安く抑える方法

2021.05.20

こんにちは!北海道北見市・網走市・美幌町の不動産売買専門会社「しろくま建物管理」の矢口です。

 

不動産売却によって健康保険料が上がってしまうケースがあることをご存知でしょうか?

 

「こんなはずじゃなかったのに!」を防ぐために、健康保険料が上がってしまうケースやその金額の目安について解説します!

あわせて、健康保険料が上がるのを抑える方法についてもご紹介しますね。

健康保険証

 

 

健康保険料の仕組みから!種類や保険料の算定根拠、不動産利益との関係

健康保険は、大まかに以下の3種類に分けられます。

  • 健康保険…企業に勤める会社員が加入する
  • 共済保険…公務員が加入する
  • 国民健康保険…自営業者や団体に入っていない人が加入する

上記3つの保険のうち、不動産利益で保険料が上がる可能性があるのは「国民健康保険」です。

 

健康保険と共済保険は、保険料の算定根拠は「標準報酬月額」という給与所得を元に計算した基準を使用するため、給与以外で得た収入によって保険料が上がることはありません。

 

一方、国民健康保険の保険料の算定根拠は「基準総所得金額」です。

基準総所得金額とは、前年の世帯ごとの総所得金額(給与所得、公的年金等所得、事業所得、譲渡所得などの合計金額)から基礎控除(43万円)を引いた金額です。

 

そのため、不動産売却によって不動産の売却益である譲渡所得が発生すると、保険料が上がる可能性があります。

 

ただし、保険料が上がるのは「譲渡所得が発生した場合」のみ。

 

譲渡所得額は以下の式で求められます。

収入金額(物件を売却した総額)− 取得費(物件購入時の金額+仲介手数料)− 譲渡費用(物件売却にかかった費用)=譲渡所得額

このうち取得費は、購入時の領収書や通帳のコピーなど、不動産取得にかかった出費を証明できるものが必要です。

 

相続した不動産や昔購入した不動産などで取得費がわからない場合は、売却した金額の5%を取得費として計算します。

 

 

不動産売却での健康保険料への影響は仕事の形態や年齢で変わる!

不動産を売却して譲渡所得が発生した場合、仕事の形態や年齢によって健康保険料に影響を及ぼす可能性があります。

公務員や企業勤めの方は給与所得が健康保険料の算定基準になるため、不動産の売却益が出ても保険料は上がりませんが、公務員や企業勤めの方に扶養されている家族は要注意。

 

給与所得や雑所得、譲渡所得などを合わせた年収が130万円を超えた場合、または被保険者の年収の2分の1を超えた場合は扶養を抜け、自分で国民健康保険に加入する必要が出てきます。

ただし、不動産売却のように一時的に大きな収入を得るケースは例外とみなし、扶養を抜けずに済むケースも多いようです。

 

翌年以降は再び扶養の要件を満たせば被扶養者となります。

健康保険組合によって扶養の要件は異なりますので、必ず加入している健康保険組合に確認をしてください。

 

自営業の場合は前述したように、国民健康保険に加入されていれば不動産売却で利益が出ると保険料が上がります。

 

75歳以上または65歳以上75歳未満の一定の障害の状態にある人は、別立ての後期高齢者医療制度に加入します。

後期高齢者医療制度に加入している方は、保険料を算定する基準は総所得額です。

そのため、不動産売却して「利益が出た場合」は収入とみなされ、翌年の保険料額に影響が出る可能性があります。

 

 

不動産売却で健康保険料に影響がある場合の金額目安

健康保険加入書

不動産で譲渡所得があった場合、影響を受けやすい国民健康保険は一体どのくらい保険料が値上がりするのでしょうか。

 

国民健康保険の保険料は「基礎課税分(医療分)」と「後期高齢者支援金分(後期分)」、「介護納付金分(介護分)」の3つを合算したものです。

このうち、不動産売却で利益が出た場合に影響が出るのは「基礎課税分(医療分)」で、基礎課税分は、所得割、均等割、平均割の三階層から構成されています。

 

均等割と平等割は「定額」でかかる保険料ですが、所得割は「基準総所得金額」に応じて一定の割合で保険料を負担し、所得が多い人ほど負担が増えます。

そのため不動産売却で利益が出ると所得割が増え、保険料が増える仕組みです。

 

保険料の設定金額は自治体によって異なりますが、今回は北見市の場合でシミュレーションしてみましょう。

 

<条件>

  • 年齢…39歳以下(40~64歳の方は介護納付金分も上乗せされます)
  • 単身世帯
  • 譲渡所得…1,000,000円
  • 事業所得…4,000,000円
  • 固定資産税…無し

※1
所得割の計算に使用する所得額は、以下の計算式で求めたものとします。
所得額=(給与・年金)− (国税庁の定める控除額)− (国民健康保険の定める基礎控除額)

※2
保険料の利率及び金額は令和2年度のものとします。

 

【事業所得4,000,000円のみの場合】

A:医療分

①所得割:2,330,000円×7.3%=170,090円

②資産割:0円

③均等割:26,600円

④平等割:21,200円

A=①+②+③+④=217,890円

 

B:支援分

①所得割:2,330,000円×2.5%=58,250円

②資産割:0円

③均等割:9,100円

④平等割:6,700円

B=①+②+③+④=74,050円

 

A+B=291,940円(年間保険料)

 

【譲渡所得1,000,000円+事業所得4,000,000円のとき】

A:医療分

①所得割:3,330,000円×7.3%=243,090円

②資産割:0円

③均等割:26,600円

④平等割:21,200円

A=①+②+③+④=290,890円

 

B:支援分

①所得割:3,330,000円×2.5%=83,250円

②資産割:0円

③均等割:9,100円

④平等割:6,700円

B=①+②+③+④=99,050円

 

A+B=389,940円(年間保険料)

 

事業所得だけのときに比べ、譲渡所得が1,000,000円増えると、健康保険料は年額で98,000円も増加しました。

 

 

不動産売却で健康保険料に影響がある場合、安く抑える方法もある?

不動産売却で譲渡所得が発生し、健康保険料に影響を与える場合、保険料の値上がりを抑える方法があります。

 

売却した不動産がマイホームの場合

マイホームを売却した場合「3,000万円の特別控除」が適用になります。

譲渡所得から3,000万円の特別控除額を引き、3,000万円以下になれば、健康保険料への影響はありません。

 

3,000万円の特別控除を利用するための要件には、以下のようなものがあります。

  • 3年に1度しか適用できない
  • 売却する住居が、自分が住んでいる居住用住居であること(別荘や別居の親の家は対象外)
  • 売却する相手が夫や妻など配偶者や親、子、同族会社などでないこと
  • 売却した年、その前年及び前々年にマイホームの買換えやマイホームの交換の特例の適用を受けていないこと
  • 確定申告をすること

譲渡所得から3,000万円を差し引くため、多くの場合が0円以下になり、保険料に影響を与えることは少ないでしょう。

 

売却した不動産が相続などにより受け継いだものの場合

相続した不動産を売却した場合、発生した譲渡所得から相続税を控除する特例があります。

相続税額の一部を譲渡資産の取得費に加えることができるので、差し引ける額が多くなります。

 

適用を受けるための主な要件は以下の通りです。

  • 売却は相続した不動産であること
  • 相続開始から3年10ヶ月以内に相続財産を引き渡していること
  • 財産取得者に相続税が課せられていること
  • 確定申告をすること

 

 

不動産売却で健康保険料が上がるケースがある!控除をうまく使おう

不動産売却で譲渡所得が発生した場合、国民健康保険加入者や75歳以上の後期高齢者医療制度加入者は、健康保険料が上がってしまう可能性があります。

 

会社員が加入する健康保険や、公務員が加入する共済保険は、給与を基準に保険料を算定するため、譲渡所得が発生しても保険料は変わりません。

ただし、これらの保険の被扶養者は、年間の収入が130万円を超えると扶養を抜けて国民健康保険に加入となる可能性があります。

特例として除外されるケースもあるので、加入先の健康保険組合への確認が必要です。

 

不動産売却で譲渡所得が発生すると、年間の保険料が大幅に上がるケースも少なくありません。

不動産の売却に関しては特別控除が適用できるものもあるので、制度を上手に利用して保険料の負担を減らしましょう。

 

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