移住してから創業の経緯
はじめまして、しろくま建物管理の代表を務めさせていただいている、矢口と申します。
思えば、北海道に移住して、今年の8月で20年、早いものですね。
これから、創業までの経緯を簡単に記します。
24歳の時、千葉県生まれだった私は、広い空にあこがれて、北海道の津別町にまず移住しました。北見市の隣町ですね。そこで酪農家の下で1年半働いておりました。
その後、縁があって、不動産会社に就職し、その後、2014年の2月に起業しました。
現在、2022年4月なので、もう、9年目になるんですね、早いものです。
千葉も東京もいいところではあります。ただ、北海道民は、雪道ではまってたり、路上で冬に倒れていたら、必ずほぼ全員が声をかけてくれたり助けてくれますが、都会ではみんな見て見ぬふりです。厳しい自然環境だと、生き死にの問題になるので、必ず声をかけてくれるのだろうとは思うのですが、そういう助け合いの精神がスタンダードのこのオホーツク・北見という場所が私はとても気に入ったのです。
あと、皆さん気づいていないのかもしれませんが、個性が強い方が多いですね。例えば、東京の電車の中で、道民が普通の声で会話したら、たぶん、にらまれると思います。でも、こっちでそんなに目くじら立てるかたいらっしゃいません。歌もみんな総じてうまい人が多いですし、個性を殺さなくてもいい場所だからだと思います。
もちろん、演劇、ライブ等のイベント、催し物が少ない、今はだいぶ改善されましたが、モノがやはり入手するのに数日かかる等、不便な点は多々ございます。しかしながら、そのようなデメリットを差し引いてあまるぐらいのメリットがたくさんあります。自然も素晴らしい、ご飯もおいしい、通勤時間10分以上かかってる人ほとんどいない等。
要約すると、とても気に入ってるんです、オホーツク・北海道が。
独立した理由
勤め人として不動産会社に勤めていたころ、もっとお客様に対して誠実に、さらに優良なサービスを提供できないか、と常に思っていましたが、やはり、その辺は考え方が大きく違っている部分が多々あり、私一人の力ではどうにもできないことがありました。
そこは私が独立してやるしかない、ということで独立した次第です。あと、この地方だと、独立コストが安かったという利点もありました。
社訓
当社の企業理念はすべて社訓に凝縮しています。
当社の社訓は以下の通りです。
株式会社しろくま建物管理 社訓
- お客様は神様です。
- 当社の活動を通して、従業員全員および、お客様の人格・自由意志を尊重し、その人生の幸福に寄与します。
- お客様を幸せにするために、まず私から幸せになり、私の家族を幸せにします。
- 真のプロフェッショナルとして、善良なサービスを、なるべく多くの地域の皆様へ提供します。
- 取引後も永遠にお客様の心に残るような感動的なサービスとは何か?極限まで問いつめ、研鑽します。
- 上記のために必要なことを自分自身で考え、皆で話し合い、計画したうえで、必ず実行し、必ず検証します。
以下、各条項についてお話します。故あって、1は一番最後になります。
「2.当社の活動を通して、従業員全員および、お客様の人格・自由意志を尊重し、その人生の幸福に寄与します。」
まず、これですが、従業員にいやいや仕事させたり、無駄な仕事をさせるのは主義ではありません。私も当然自由でありたいですし。また、お客様の自由も尊重したいと当然思っています。
上下関係を押し付けるような精神の持ち主がお客様の自由を尊重できるとは思っておりません。ただ、必要以上にへりくだらないまでも謙虚に接すべきなのは言うまでもありません。
また、当社の活動が人生の幸福に寄与しない活動だったら、どんなに利益があっても意味があるとは私は思えません。幸福とは何か?私にとりましては、自由と相手を尊重すること、その行動を通して、充足感を感じることですね。もし、自分がそういうサービスをされたら、幸福だなぁ、と思います。
「 3.お客様を幸せにするために、まず私から幸せになり、私の家族を幸せにします。」
これも、2と重複するかもしれませんが、幸せじゃない者が人を幸せにできるとは到底思えません。毎日不自由でプライベートの時間もない、そんな人間に理想のマイホームを語れるとは全く思えません。家族を大切にしていろいろ家で楽しいことをしてこそ、理想のマイホームを提案できるんじゃないか、と思います。
「4.真のプロフェッショナルとして、善良なサービスを、なるべく多くの地域の皆様へ提供します。」
これは、口先だけ、理想論だけ言うのでなく、実際に行動で示さなければならない、ということです。口で言うのは簡単ですが、実際それをサービスとして提供できなければ、企業は存在価値がありません。そして、それをなるべく多くの地域の方々に提供するということも重視してます。
「5.取引後も永遠にお客様の心に残るような感動的なサービスとは何か?極限まで問いつめ、研鑽します。」
これは、正直、難しい目標です。ただ、究極のサービスとは何かを問い詰めなくなれば、サービスの低下しかありえません。具体的に言うと、PDCAを回す、ということです。もっとわかりやすく言うと、改善と反省をしたうえで、計画したことは必ず実行をするということですね。そして、それを必ずチェックする。
また、感動的なサービス、という表現は、単純に物質的な価値を与える、ということではなく、精神的な価値をお客様に提供するに足るだけの研鑽を従業員に求めるということです。
以前、従業員は家族、という表現が社訓にありました。ですが、その項目は削除しました。
なぜなら、家族には不良がいるかもしれませんし、ならず者もいるかもしれません。ですが、捨てることはできないからです。
企業でそのような存在は許容できません。なぜなら、企業の構成員がお客様に価値を与えるというのは義務だからです。
ただ、実際の話、当社の従業員はとても素晴らしい方が残ってくれているので、実際はとても大切に思ってます。企業活動では、形とか血筋ではなく、行動で示す絆が一番尊いと思ってます。
2.3.で会社からの従業員への義務を語りましたが、5では、従業員にも義務があるということを示しています。
ただ、これらは実に当たり前の話です。お客様あってこその従業員なので、限度なく我を通して甘えるだけの存在はよしとはしておりません。
福利厚生は法にのっとって、それ以上になるようにしっかりしたいという考えですが、従業員がお客様に価値を与えられて、自己を研鑽して、実際行動して当たり前だと思ってます。
「6.上記のために必要なことを自分自身で考え、皆で話し合い、計画したうえで、必ず実行し、必ず検証します。」
先ほども申しましたが、これはPDCAそのものですね。浮ついた理想だけ語って何もやらないのは論外だ、ということです。
5を実現するための手段とスキルとして5のプロセスを繰り返すことが大切だ、ということです。
日々、業務に埋没して、忙しく過ごせばいいというわけではない、たまには、激流から上がって、ゆったり陸の上で、今までのことを客観的に見て、いろいろカイゼンして、また激流に戻ろうよ、という話です。
「1.お客様は神様である。」
実は、これを執筆中に久しぶりに加えました。
最近、お客様と企業は対等だ、とか言われておりますし、ある程度はそこにも理はあるかなとは思います。
確かに、ただ、サービスを破壊するためだけにやってくる方々とはお付き合いは難しいですし。
ただ、だからと言って、お客様が神様ではないとは到底思えません。
もちろん、宗教の話じゃありません。私は宗教団体に属す気は全くないです。ただ、尊敬はしてます。
ご先祖様は、お天道様や大きな山、川等の偉大な自然に、素直に的確なネーミングしてました。例えば、アマテラスオオミカミとか、コノハナサクヤヒメとか、そのまんまの名前ですね。
自然がなければ、当然私たちは生きていけません。そういう意味を込めて、カミと呼んだのだと学んだことがあります。
ビジネスも、当然お金をいただくことはとても重要ですが、お金はお客様から頂くものです。私たち、しろくまの全員が光合成しても、ただ人件費だけ食われておしまいですね。当然の話ですが、お客様がいないと生きていけないのです。
だから、昔の日本人が自然をあがめたように、お客様がカミサマである、というのは至極当然の理屈です。対等なわけがないですね。
長くなりましたが、このように、社訓は必要なら、何回も改定し、加筆し、削除しております。
まだまだ、変わるかもしれませんし、必要なら変わっていこうと思います。ただ、大切なところは絶対に変えたくないなと、改めて思いました。
これからも、しろくま建物管理をよろしくお願いいたします!
2022年4月3日 代表取締役 矢口 誠