こんにちは!北海道北見市・網走市・美幌町の不動産売買専門会社「しろくま建物管理」の矢口です。
空き家を手放したいと思っても「まだ住めるのに壊さないといけないのかな?」「危険だから壊したいけど費用がどのくらいかかるのかわからない」など、なかなか処分に踏み切れないという方も多いでしょう。
今回は、空き家処分にかかる費用について解説!
費用の内訳や総額目安、空き家の売却方法や安く抑える方法についてもお話します。
空き家を処分する2つの売却方法とは?かかる費用を詳しく
まず空き家の処分方法としては、主に以下の2つがあります。
①家を残して売却
まだ住める状態であったり、デザイナーズ物件であったりと家自体に価値がある場合は、家を残したまま売却する方法があります。
再建築不可物件など、建物を壊して更地にしてしまうと新たな建築物が建てられないような場合も、こちらが候補に挙がるでしょう。
②土地を更地にして売却
家が傷んでいたり、築年数が古かったりする場合は、家を解体して更地にして売却する方法があります。
解体費用がかかるというデメリットはありますが、新築住宅が建てやすいので空き家付きの物件よりも売れやすいのがメリットです。
では、解体する場合の費用について見ていきましょう。
解体にかかる総額目安と坪数・材質ごとの費用相場
家の解体費用は一般的に1,000,000~2,000,000円、新築工事費用の10分の1程度かかると言われています。
材質の種類ごとにも解体費用は異なり、1坪当たりで見ると木造が20,000~40,000円、鉄骨造が30,000~40,000円、鉄筋コンクリート造は40,000~60,000円が相場です。
日本の住宅の平均的な坪数は35~40坪と言われています。
平均の40坪と広めの60坪で、解体費用の目安を見てみましょう。
<40坪>
- 木造:800,000~1,600,000円
- 鉄骨造:1,200,000~1,600,000円
- 鉄筋コンクリート造:1,600,000~2,400,000円
<60坪>
- 木造:1,200,000~2,400,000円
- 鉄骨造:1,800,000~2,400,000円
- 鉄筋コンクリート造:2,400,000~3,600,000円
空き家の解体費用のさらに細かい内訳は?
空き家の解体費用は、どんなものにかかるのかも気になりますよね。
それぞれの費用を左右する条件についても解説していきます。
工事費、人件費
人件費は一人あたり1日15,000円からが相場です。
周辺道路で往来が激しく交通整理のガードマンが必要だと、それにかかる費用が上乗せされます。
隣家との距離が近く養生を厳重にする必要があったり、高低差のある土地で足場が必要になるケースなど、作業がしづらい現場は工事費用も高くなります。
植木や庭石の撤去・塀の取り壊しがある場合も、その分工事費がかかるので確認しましょう。
解体費用、撤去費用
家の材質によって解体費用は異なり、木造<鉄骨造<鉄筋コンクリートの順に解体が難しく、解体費用も高くなるのが一般的です。
基礎部分と屋根部分の面積が広い平屋は、2階建ての家よりも解体費用が高くなる傾向にあります。
3階建ての場合は長いアームを付けた重機を使うため、2階建てよりも高くなります。
地下室があるケースでは地上部分を解体後に地下室を解体し、埋め戻すという作業があるため、こちらも解体費用がさらにかかります。
家までの道路が狭かったりして、重機や廃材を運び出すトラックが入っていけないケースも、解体費用が高くなる原因に。
アスベストが含まれている住宅の場合は、特殊な作業になるため撤去費用が上がることも覚えておきましょう。
この他、家以外にもかかる解体費用には以下のようなものがあります。
- 車庫…20,000~30,000円/坪(鉄骨)
- カーポート…20,000~30,000円(1台用)
- 物置…20,000~30,000円
- 門扉…20,000円~
- ブロック塀…5,000~10,000円/㎡
- 植物…5,000~30,000円
- 庭石…20,000~30,000円
廃棄物を処分するための費用
解体で発生したがれきなどの廃棄物を処分するために費用がかかります。
費用の見積もりの基準は坪単価、トラックの台数など業者によって異なりますが、1㎡あたり5,000円〜20,000円を相場として考えると良いでしょう。
どうせ取り壊すからと家財をそのままにしていると、廃棄物の量が増えて費用が高くなります。
物によっては一緒に撤去した方が良い場合もありますが、粗大ごみなどで前もって処分しておいたほうが安く済む物もありますので、解体業者に相談されることをおすすめします。
空き家の処分費用を安くするには?補助金・助成金も利用できる!
空き家がなかなか処分できない理由として「処分費用が出せない」というものがあります。
ただ、空き家はそのままにしておくと固定資産税や手入れの費用がかかり続けますし、放置していると家の傷みが激しくなり、周辺に被害を与えてしまう危険性もあります。
空き家を解体費用を抑える方法もありますので、空き家は使う予定がなければすぐに処分を検討されることをおすすめします!
空き家の解体費用を安くする方法は?
空き家の処分費用を安くするための方法は以下の3つです。
①解体業者に直接依頼する
②家財道具は自分で処分する
③自分で建物消失登記を行う
3つの方法について簡単に補足します。
①解体業者に直接依頼する
複数の解体業者に見積もりをとって競合させると、費用を落としやすくなります。
また、中間マージンの発生を防ぐため、解体業者とは直接契約を結びましょう。
業者の閑散期である4~6月を狙うのも費用が下がりやすいのでおすすめです。
当社では業者様のご紹介も可能です。
②家財道具は自分で処分する
大型のタンスなどは一緒に解体してしまった方が手間も費用もさほどかかりませんが、エアコンやカーテン、机など細かいものは事前に処理をすると廃棄物の量が抑えられて費用が安くなります。
フリマアプリやオークション、リサイクルショップで売るほか、粗大ごみで処分する方法があります。
③自分で建物消失登記を行う
建物消失登記とは、空き家解体後1ヶ月以内に法務局に申請するもので、法務局の登記簿から建物が無くなったことを登記することを言います。
通常は土地家屋調査士が代理でやってくれますが、さほど難しくないので自分で行えば費用を浮かすことができます。
空き家の処分費用は補助金や助成金制度もある
近年、増加する放置空き家が問題になっていることもあり、自治体が空き家の解体費用を補助したり助成金を出したりするケースが増えています。
解体費用を用意できない場合は、まずは自治体に相談してみるといいでしょう。
例として、今まで行われた自治体による補助金制度を参考に3つご紹介します。
①札幌市危険空家等除却補助制度
倒壊や建築部材等の飛散のおそれがある危険な空き家などの、解体工事にかかる費用の一部を補助する制度です。
【通常型】
- 補助率:工事費の3分の1、限度額:50万円
- 条件:工事完了報告日より1年間、営利目的の活用及び有償による譲渡又は貸与などを行わないこと。札幌市内にあり、年間を通じて使用されていないもの
など
②旭川市不良空き家住宅除却費補助制度
住宅性能が著しく低下している空き家住宅を除却する場合に、除却費用の一部を補助する制度です。
- 補助率:工事費の3分の1、限度額:30万円、延べ床面積1平方メートルあたり10,400円(木造の場合)、延べ床面積1平方メートルあたり15,200円(非木造の場合)のいずれかで少ない額
- 条件:旭川市の防火地域又は準防火地域に存する住宅又は市街化区域内に存する住宅で、倒壊した場合に近隣家屋もしくは道路に被害をもたらすおそれのある住宅であること。おおむね1年以上居住者がいない空き家状態であること
など
③住宅リフォーム・解体補助事業(令和2年度)
- 補助率:工事費の5分の1、限度額:20万円
- 条件:昭和56年5月31日以前に着工された建築物をすべて除去し、更地とする工事。解体工事費の合計額が30万円(消費税を除く)以上のもの
など
※年度によって制度内容は変わることがあります。
また、予算に限りがある場合は早期に制度が終了することもあります。
ご利用の際は自治体に確認をしてください。
空き家の処分費用は抑えることも可能!難しい場合は自治体に相談を
空き家を処分するには、家を残したまま売却する方法と家を解体して更地にして売却する方法の2つがあります。
解体工事は、家の構造や材質、立地、周辺の環境などによって金額が変わります。
解体費用は一般的に1,000,000~2,000,000円かかると言われ、このほかに車庫や植木、庭石、門扉などの外構を処分する費用もかかります。
処分費用を安くするポイントは、解体業者探しや登記手続き、家財道具の処分を自分で行うことです。
多くの自治体では空き家解体に関する補助金や助成金制度を設けていますので、費用の工面が難しい場合は相談されると良いでしょう。
北見市や周辺での不動産売却なら「しろくま建物管理」にお気軽にご相談ください。
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